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“夏目友人帳”に見た日本の治癒系文化

2018-11-13赵娟马晓彤

速读·下旬 2018年9期
关键词:人間妖怪友人

赵娟 马晓彤

摘 要:近年来、日本では治癒系文化を代表とする新しい文化がだんだん創造され、すでに完全な産業システムが形成された。その中で、アニメは治癒系文化の伝播に、多大な役割を果たし、治癒系アニメという独特な形で、不思議な精神癒しの効果が起こった。治癒の原因と隠れている日本の特色的な文化を深く追求するために、本論文は,治癒系アニメの代表としての『夏目友人帳』を中心に、日本の治癒系文化を探りたい。

キーワード:治癒系;『夏目友人帳』;日本文化

日本治癒系は1990年代からだんだん発展していく文化現象である。日本治癒系文化について、韓思斉が書いた『日本治癒系の文化分析』の中で、日本治癒系のシステムと日本治癒系の文化根源を分析した。これまでの国内研究は大体韓思斉が書いた『日本治癒系の文化分析』によって、日本治癒系文化をある方面で分析したが、研究資料が多いとはいえない。しかも、日本治癒系文化に隠れた日本の特色的な文化と治癒の原因について、さらに深く研究する必要がある。

本論は治癒系アニメの代表としての『夏目友人帳』を中心に、これまでの研究成果を踏まえて、日本の治癒系文化の体現と癒しをもたらす理由を探っていきたい。

治癒系といえば、まず「癒し」という言葉を見る。「癒し」という言葉は、英語のhealingから来た言葉であり、治療、治癒という意味がある。治癒系は「癒し」から出して、「癒し」と比べて、さらに意味を含んでいると思う。韓思斉が書いた『日本治癒系の文化分析』によると、治癒系は、心を和らげ、人々に持続的で幸せな気持ちを与える一連のものである。本論文は主にアニメから日本治癒系文化を研究するために、ここで、治癒系アニメを概念的に説明していこう。第一、治癒系アニメのリズムは滑らかで平らである。第二、一般的にいうと、物語を通じてすばらしいことを反映して人々に慰めや励ましを与える。あるいは、感動を覚えたり、悟りを開いたりするせりふがある。第三、物語の結局がいいけど、経過はいつも曲折する。

『夏目友人帳』は夏目貴志自身に発生する物語をめぐって、人と妖怪、妖怪と妖怪、人と人の付き合いをあらわしている。夏目貴志は主人公として、妖怪が見えるという不思議な力を持っている。そのため、彼のある怪しい挙動が人々に理解されない。だからこそ、仲間に締め出され、親戚の家を転々としていて、胸の内の苦しさはとても口ではいえない。実は、『夏目友人帳』の中で、夏目貴志の悲しい経験についての説明があまり多くなく、ただ主人公の人物紹介の中で踏まれただけである。アニメは一つ一つの小話を通じて、主に他人に理解できない夏目貴志が、赤子の心をもって、自分の方法で他人を守って、最後に友達と妖怪の真心を得てしまうということについて語った。そのような人物は現実の人に慰めを与えることができると思う。心の傷を癒す道を見ると、心の傷がある人はきっと慰めを感じるだろう。同じように困惑や苦痛に陥っているが、夏目貴志が心の陰影から出して、新しい生活をもっている。それで、現実社会に、迷っている人が夏目貴志の経験から啓発をうけて、新しい生活道を探すことができるかもしれない。主人公が善良で純粋な思想と行動を頼んで、心を和らげ、新たな生活に入ることを通じて、見た人の心にも慰めを与える。そのように虚構する人物が精神治癒を受ける同時に、現実人に癒しを与えるということは、日本治癒系文化の体現の一つであると思う。

『夏目友人帳』の中で、夏目貴志はいつも「友人帳」に記録された名前をその名前の持ち主の妖怪に返す。「友人帳」とは、夏目貴志の祖母が妖怪に打ち勝ってから得た彼らの名前が集まった帳である。夏目貴志が祖母の残る「友人帳」をえて、妖怪の名前を返すことを決める。名前を再び得る妖怪がまるで新生を得ることのようで、過去の思い出が戻ってくるだけでなく、ソウルも昇華になる。ここから日本人の名前崇拝の文化が覗けると思う。名前は日本人の心の中で、不思議な力を持つトーテムである。名前がある程度で自分の記号として、「これが私だ。」という代表である。名前を追求することは、存在感を追求することから生じると思う。名前がないと、自己がない。名前を得ると、自己が戻る。アニメ中に、名前を返す挙動が自分を探し、自分に戻るという意味がそれとなく含んでいる。石上文正が書いた『宮崎アニメにみる「窪地」の意味』に、「自己回帰:意識が、自分に向かう場所もしくは精神的、身体的を問わず本来の自己に戻る場所。」を指摘する。自分に戻るというのは自己回帰であると思う。夏目貴志が妖怪の名前を返すという名前の戻ることから表している自己回帰は、現実の人に心の癒しを与えるだろう。なぜかというと、物質世界と精神世界の間存在する巨大な差でもがいている日本人にとって、名前が戻るという自己回帰が最も直接な慰めからである。その自己回帰を暗喩する方法は、日本治癒系文化の特徴であると思う。

『夏目友人帳』に、ずっと保護者として、主人公を守る妖怪がニャンコ先生である。主人公が危険を直面するとき、彼はいつも救う役をたつ。ニャンコ先生が招き猫の姿で、不条理で面白い動作や言語を行って、夏目貴志を守る同時に、夏目の生活に色彩をつける。丸々としている招き猫が大妖怪になってからの様子と比べると、ニャンコ先生の姿は力があるとともに強すぎなく、人に安心な気持ちを与えることができる。日本に招き猫がマスコットとしての歴史が長い。人のすばらしい生活を追求する希望を寄せる招き猫が、もう日本人の普通の生活に入り込んで、日本人だけある民俗文化を現している。日本人の繊細な観察力と強い幻想力は猫文化を形成すると思われる。日本人は猫が好きとはいうまでもなく、言語、文学からみるにつけ、日常生活から見るにつけ、日本民族が猫に特別な感情を持ちということがはっきりと現れる。日本人が猫の外見に対して強い好感を抱いている。思いもかけないことは、日本の化け物物語の中で、妖怪がいつも貓から変わってくるもので、また、彼たちが魔法の力を持っているといわれる。だからこそ、『夏目友人帳』の猫先生が丸々としている招き猫の身体の中で、不思議な力量を持っている大妖怪がある思う。猫先生の守る行動は、喜ばしい性格と相まって、夏目貴志に心の治癒を与えるということをみて、まるで自分が同じ保護されるようであろう。その共鳴を引き出すと、自己の心も慰めを感じることができると思う。それで、猫文化をうまく活用するのも日本治癒系文化の特色であると思う。

『夏目友人帳』に、いろいろな妖怪が登場し、必要不可欠な存在である。人間に理解されない夏目貴志が、誠実なこころをもって妖怪に温もりを与えた。アニメの中で、人と妖怪と共存する世界は実にすばらしいが、現実に、人と人のふれあいは、物質を追求するときに、だんだん浅くなる。現在の対人関係を深く反省せざるをえないと思う。そして、『夏目友人帳』に、妖怪と妖怪の真摯な感情が、一層人に感動させる。妖怪の役割は、多分心理的および感情的な認知を伝えると思う。妖怪を現代の生活に統合し、現代の人々の感情的な経験と運命の認識を与え、見た人からの最大限の共鳴を引き出す。日本の怪物文化は、単純で自然な民間生活に由来する。現代の日本人の心の中に、妖怪文化が潜んでいて、質朴な感情を感じることができると思う。妖怪の姿は多様で誇張されているが、人間の感情や遭遇に注入されると、その外観によってもたらされる恐怖の感覚を弱め、親しみをおぼえになる。妖怪の存在はフィクションだけであり、実に癒しをもたらすのは妖怪に体現される感情であると思う。『夏目友人帳』に、妖怪と妖怪、あるいは妖怪と人の絆は現代日本人が追求しているものではないか。妖怪文化を成功的に運用するのは、日本治癒系文化の独自の創造であると思う。

『夏目友人帳』の画面が緑を背景として、人に暖かい感じを与える。背景の骨組みは、主に森林、樹木が並んでいる道、静かな家、通りである。心理学からみると、緑は人々をリラックスさせ、気分を良くすることができる。浅い背景は露光過ぎる様子をあらわれ、そのような場面が伝統的で鮮やかなアニメの場面を置き換え、人々に平和で暖かい感覚を与える。そして、『夏目友人帳』の話は、樹木の枝葉が茂っている夏に起こり、癒しのために良い色の背景を提供する。今、ますます多くの人が家に閉じこもり、でかけない。彼らは自然と触れ合うことができず、インターネットを通じて世界と交流するだけである。また、日本人にとって、彼らは美しい島国の自然環境に恵まれ、育まれ、特に自然や自然の色を愛し、自然に深い感情を持っている。日本人は自然に従い、自然が生命の根源であり、感情的な美しさの根源であることと信じている。日本の心の中には、自然崇拝の意識がすでに日本人の心まで浸透してしまう。だから、自然をみて、きっとある程度で日本人に治癒効果をもたらすと思う。日本人の自然崇拝の意識を利用して、人に安らぎを与える治癒方法も、日本治癒系文化の特徴であると思う。

日本治癒系文化の社会影響は多方面で反映されている。アニメ産業から見ると、治癒系アニメは枚挙にいとまがない。本論の論述する『夏目友人帳』以外、『ハチミツとクローバー』、『千と千尋の神隠し』、『雲のむこう、約束の場所』など、いろいろな作品がある。そして、映畫やテレビ業界では一連の治癒系作品が登場している。治癒系アニメ及び治癒系映画·テレビ作品は、日本治癒系文化の発展を促進するだけでなく、日本の特性を持つ治癒系文化を海外に伝播し、全世界まで日本の治癒系文化が広がった。日本で、居酒屋、カラオケ、パチンコの3つの文化は、食べ物、飲み物、音楽、スチールボールのゲームの方法で日本人の社会気分を緩和し、緊張した作業圧力を取り除いた。様々な癒しの文具やおもちゃがサラリーマンや生徒にとても人気がある。それは彼らに生活の味わいをもたらした。日本鉄道会社の季節をテーマにした新幹線の広告が登場したことで、癒しの景勝地や観光スポットへの憧れを喚起し、治癒旅行の流れが促進された。

日本の現在の問題と文化の特徴は、日本の治癒系文化をもたらした。しかし、世界から見ると、治癒を必要としている国は日本だけではない。効率を追求するために、人間の生活は加速される。この状況は世界で一般であり、ますます高まっている。現代において、人々は、不足の光、単一の環境、忙しい仕事、運動が足りないなどの社会環境にいるから、より一層ストレスがたまりやくすなるのである。仕事をしている大人も、いろいろな試験がある子供も、圧力を受けているとき、自分自身を解放しようとする。治癒系のものが彼らにある程度で慰めを与えることができる。言い換えれば、われわれは現代社会で癒しというものが要る。従って、治癒系文化が全世界に広がる必要があると考える。

日本と比較すると、中国の治癒系文化は徐々に発展しているが、これからの研究では、中国と日本の治癒系文化の比較を動画の視点から引き続き探求し、治癒系文化の研究に最善を尽くすことを願っている。

参考文献

[1]石上文正「宮崎アニメにみる「窪地」の意味」『こころところば』第8号,2009.

[2]中本幹生.「自然と人間の関係を問う:機械論的自然観、自然の権利、自然崇拝の三つのモデルに即して」『哲学論文集』第49号,2013.

[3]緑川幸.『夏目友人帳』Brain'sBase.

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[7]邓文婧.日本动漫中“治愈系”现象的呈现研究[D].重庆:西南政法大学,2012.

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[9]李静.动画片《夏目友人帐》的“治愈”功能[J].青年记者,2014(2).

山东农业大学青年科技创新基金课题。项目编号:24175。

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